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 向かい風の走り方 

前回、自転車で走るときにほとんどの方が敬遠したくなる、長い坂道を登り続ける場合の走り方を紹介しましたが、今回も多くの方が敬遠したくなる向かい風の中での走りかたを紹介します。


長い坂道を登る場合と同様、向かい風の中でも走り方を知っているのといないのとでは大きな差が出ます。


 ※画像はクリックで拡大します※


向かい風の中では空気抵抗が大幅に増える為、速度をなるべく落とさないようにする為には、出力を増して走り続ける必要があります。

しかし、無理に出力を増して走り続けることは大変なストレスになりますから、殆どの人は長時間続けられずに急に速度が低下してきます。そして止まって休憩しなければ、走り続けることが困難になってしまいます。

向かい風の中を、速度の低下を最小限に抑えて走りつづける為には、維持可能な最大出力を効率良く発揮して走ります。


◆維持可能な最大出力とは「脚が回っている感覚で走る」こと

向かい風の中でも、ケイデンス(クランク回転数)を低下させずに脚が回っている感覚を保って走る方が脚へ負担が少なく、長い時間続けられます。
登り坂でもそうですが、ケイデンスが低下してペダリングが重く感じても、変速せずにそのままのギアを頑張って踏み続けている人も多いかも知れません。しかし、ケイデンスをあまり低下させずに脚が回っている感覚を保って走る方が、脚への負担が少ないので長時間速度を維持して走り続けることができます。

【参考】なぜ変速するのか

向かい風の中では、登り坂と違い惰性がついている為に、ケイデンスの低下を無風時の90%程度にしておくと効率良く走れます。
向かい風の中では風の強さによって負荷が変わっても目には見えず分かり難いので、変速操作が遅れがちです。ケイデンスが低下した場合にはすぐに変速操作を行い、脚が回っている感覚を保てるように走ることが大切です。


◆効率よく発揮する「向かい風の中での身体の使い方」

向かい風の中では空気抵抗を可能な限り少なくする為に、肩の位置を低くし上半身が前屈したフォームをとります。

しかし無理にハンドルを低く設定した自転車で更に低いフォームを取り続けようとすると、上体を支えきれませんから、結局最後は設定に見合わない、上半身の起きたフォームになってしまいます。

最低30分は維持できる程度の低いフォームがとれるようにハンドルの高さや前後位置を設定しておきましょう。

向かい風の中でのペダリングは、そうでない時よりもギア比を軽くします。「ペダリングは少し重く感じるがケイデンスが低下しない(少し重いが頑張ればクルクルと回せる」程度にしましょう。
このようなペダリングの場合は、ハンドルを前方に押し出すように腕(肩甲骨)の力を使って上半身を強く固定します。ドロップハンドルの場合、手はブレーキブラケットかドロップ部に置き、肘をわずかに開いて腕の力を使います。

向かい風の中で速度を維持しながら走り続けることは、長距離タイムトライアルをすることと同じです。
・空気抵抗を低減する為に低いフォームをとり
・速度を維持する為に出力を増加させ
・増加させた出力を出し続ける為ケイデンスを低下させないようにします。
どの要素も少しの頑張りを長い時間続けられることが大切です。


向かい風の中で速度を維持しながら走りつづけられるようになれば、タイムトライアルのような走り方も上手くできるようになります。また、タイムトライアル的なトレーニングを積んでいけば、向かい風の中でも速度を維持して走り続けられるようになっていきます。

通勤などで一般の道路を走っている方にももちろん有効な手段ですので、是非応用してみて下さい。




October 31, 2012